政府は11日、三浦市の三崎漁港で進む高級リゾート施設整備計画について、国家戦略特区に位置付けて進めることを認定した。世界の富裕層をターゲットとする国際経済活動拠点を創設し、海産物など地元食材を「MIURA」ブランドとして発信する方針。同日の区域会議で、県の申請を了承した。
同計画は漁港・二町谷地区埋め立て地の一部「多目的活用事業用地」(約7ヘクタール)を活用し、市と安田造船所(東京都)が2020年以降の整備を目指して進めている。「日本一のサンセットが眺められる」ホテルをはじめ、大型クルーザーを係留させて高級サービスが受けられるヴィラ・コンドミニアムを建設。アートギャラリーなども備え、「海辺のラグジュアリー・ライフスタイルを提案する」としている。
区域会議で政府は、同地域に「住宅」の建設を可能とする地区計画の用途制限変更などを求める県の提案を了承、特区に位置付けて事業計画を進めることを認めた。黒岩祐治知事は同会議出席後、「神奈川の海の魅力を高め、三浦半島活性化の目玉になる」と述べ、東京五輪後の外国人観光客誘致に意欲を示した。
県は県立産業技術総合研究所(KISTEC)がベンチャー企業などに出資できるよう、地方独立行政法人(研究開発)の出資規制緩和も提案した。