地元の高齢者福祉施設を慰問し、歌や踊りを通じて笑顔を届けている横浜市保土ケ谷区のボランティアグループ「趣味の会」(藤巻弘枝代表)が、結成から20周年を迎えた。「踊りを披露しながら、私たちも元気をもらっている。今後もさらに活動の幅を広げていきたい」。藤巻さんらメンバーの意欲は衰えない。
同会は、日本舞踊などが趣味の5人で1997年に結成。当初はメンバー同士で舞を教え合う内輪の会だったが、99年に「うちで踊ってほしい」とグループホーム関係者に頼まれ、高齢者福祉施設などでの慰問活動をスタートした。
以来、区内を中心に施設に足を運び、月2回のペースで活動。日ごろ練習している日本舞踊に加えて、高齢者が好きな演歌やフラダンスなどを見せている。
先月28日には、同区の常盤台地域ケアプラザで15演目を披露した。利用者の中には観覧しながら曲に合わせて踊る人も。「楽しい思いをさせてもらいました」と感謝の声が多く寄せられたという。
活動が続くにつれ、メンバーは50歳から86歳までの30人に増えた。同会もメンバーの9割が65歳以上と高齢化が進んでいるものの、藤巻さんは「活動が生きる力の一つになっている」と元気いっぱいだ。
「15年習っていたフラダンスで多くの人を喜ばせられるなら」と、和田季世子さん(75)は2年前に入会した。「この年で人を笑顔にできることに、すごくやりがいを感じている。今後も仲間と踊り続けていきたい」と笑った。