「かわさきの植物」と題した企画展が21日、かわさき宙(そら)と緑の科学館(川崎市多摩区)で始まった。同市内で確認できる種子植物やシダ類などを写真パネルや押し花標本、鉢植えなどで紹介している。4月14日まで。
植物学者だけでなく多くの市民が参加して1979年に発足した「神奈川県植物誌調査会」が、88年、2001年に続いて18年版の植物誌を刊行したことを受け、その調査結果を基に川崎の植物を写真パネルで並べている。
シュンラン、ハマダイコン、キブシといった種子植物、イノデ、イヌワラビなどのシダ類のほか、「街で見られる植物」とのタイトルでナズナやミドリハコベなど春の花の写真が目を引く。
展示では、「神奈川県植物誌2018」の調査期間中に新たに記載されたハコネキンミズヒキ、タンザワサカネランなどの新種や、分布を拡大させた在来種、外来種などについて解説している。
高津区の男性(52)は「専門家だけでなく、市民参加の調査というのがいいですね」と興味深そうに展示パネルに向き合っていた。