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全国初の妊婦専用救急車、2018年4月から運用 湯河原町

話題 | 神奈川新聞 | 2017年7月11日(火) 02:00

 湯河原町は、全国で初めて導入する妊婦専用の救急車の利用概要をまとめた。事業の名称を「マタニティ・サポート119」とし、対象は同町と隣の真鶴町に住む妊婦ら。来年1月から利用の登録を受け付け、同4月から運用を開始する。

 今月から、町役場の窓口に母子健康手帳を受け取りにきた妊婦らに対し、妊婦搬送事業の趣旨や利用方法について説明している。

 利用できるのは、2018年4月以降に出産予定の両町の町民で、里帰り出産でも可能。妊婦を原則、かかりつけ医のいる病院まで無料で搬送する。

 利用できる条件として、(1)陣痛や破水など出産の兆しがみられる(2)腹部などに痛みや出血などがあり、緊急な治療が必要と判断される(3)腹部に強い張りが出る(4)計画出産、または予定日出産で入院する-と設定。(4)について、湯河原町消防本部は「緊急の場合でなくても利用できるようにした」と説明。ただし、定期検診などの通院は除くとしている。

 車両は車内分娩(ぶんべん)にも対応できる広さを確保するため、ワンボックスカー1台を購入する予定。救急隊員3人を搭乗させる。出動が重なった場合は別の救急車で対応する。

 希望者は来年1月以降、住所や出産予定日、かかりつけ医のいる病院などを町保健センターに届け出る。情報はセンターと同本部で共有する。

 同本部によると、町では減少傾向にあるものの、例年100人超の新生児が誕生している。その一方、産科の開業医が高齢を理由に廃業したため、11年以降に町内に産科医療機関がなくなり、妊婦は小田原市や静岡県熱海市などへ長時間通っているのが現状という。

 そこで町は、妊婦の不安を解消するため、妊婦専用の救急車を導入することを決断し、17年度当初予算に約1千万円を計上した。

 同本部は「出産や育児がしやすい環境を整え、若い人が安心して住むことができる町を目指したい」と話した。

 
 

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