海の魅力をテーマにした企画展「美術でめぐる日本の海」が、横須賀美術館(横須賀市鴨居)で開かれている。海の見える景勝地を描いた浮世絵、明治時代の船会社のポスター、古式捕鯨の様子を描いた版画など、日本人と海との関わりを感じさせる幅広い作品約130点が展示されている。
絵画や写真のほか、実際に漁船で使われていた全国各地の大漁旗も多数並ぶ。富士山、宝船、日の出など、航海安全と大漁を祈る縁起のいい絵柄や、その漁場でよく取れる魚が描かれ、地域ごとの違いが見られる。
県内で唯一、現在も大漁旗を製作している三富染物店(三浦市)が企画展のために特別に作った大漁旗風の装飾も展示。赤や黄色の派手な色彩で描いた鶴やエビなどの絵柄に「千客万来」と大きく書かれ、会場の雰囲気を盛り上げている。
8月27日まで。観覧料は一般900円。問い合わせは、同美術館電話046(845)1211。