主に戦国時代から江戸時代前期に使われた甲冑(かっちゅう)や武具49点を一堂に集め展示する特別展が8日から、小田原城天守閣(小田原市城内)と、隣接する常盤木門SAMURAI館(同)で開かれる。8割が国内初公開といい、重要文化財クラスの貴重な資料を間近にできる。
特別展は、天守閣4階が主に戦国、SAMURAI館が安土桃山から江戸前期と、2会場を時代に分けて展示している。
甲冑などを提供した日本甲冑武具研究保存会(東京都新宿区)によると、室町時代後期ごろに下級武士や足軽が使った簡素な腹巻は牛革製。軽くて動きやすく、保存会のメンバーは「刀で刺せても絶対に切れない」と話す。
一方、江戸時代に近づくにつれ、実戦的なものから装飾を重視する傾向が強まってくる。シカの角のような脇立(わきだて)があるかぶとや、チョウを模した留め金具など、華やかさが増すという。
特別展は、天守閣のリニューアルオープン以降の入場者数が100万人を達成したことを記念し、市が企画した。
時間は午前9時~午後5時(入館は同4時半まで)。9月24日まで。入館料は天守閣で高校生以上500円、同館で200円、2館共通で600円。問い合わせは、小田原城総合管理事務所電話0465(22)3818。