多摩川改修100年を記念したイベント「多摩川を歌う」が2日、川崎市中原区のエポックなかはら(市総合福祉センター)で開かれた。「多摩川の未来を担う子どもたちへのメッセージ」と題したパネルディスカッションや川崎市立の3小学校を含む4小学校の合唱団の子どもたちが歌声で未来に思いをはせた。
参加したのは富士見台(宮前区)、百合丘(麻生区)、東菅(多摩区)の川崎市立小と府中市立住吉小学校の子どもたち187人。多摩川が歌詞に入っている校歌や自由曲を伸びやかに歌い上げた。
多摩川で釣りをしたり、石を水面(みなも)に投げたりするという稲田凜香さん(10)=富士見台小4年=は「河川敷では自転車で遊んだりもする。まずはゴミを捨てないようにしたい」と笑顔。今井理子さん(10)=同=も「昔は汚かったみたいなので、今のようにこれからもきれいにしたい」と話した。
国土交通省や川崎市など流域の34行政機関でつくる多摩川流域協議会の主催。多摩川の改修事業は、明治の大水害で苦しんだ川崎市中原区周辺の住民がアミガサをかぶって県庁に押し寄せた1914年の「アミガサ事件」に端を発し、国が18年に河口から二子橋付近までの築堤事業を始めた。