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制作2年 大島八幡神社に
至高の神紋奉納へ 「マイスター」彫金士・久保田さん

話題 | 神奈川新聞 | 2017年6月30日(金) 02:00

奉納する神紋を手にする「かわさきマイスター」の久保田さん
奉納する神紋を手にする「かわさきマイスター」の久保田さん

 川崎市内最高峰の匠(たくみ)「かわさきマイスター」に認定されているデザイン彫金士の久保田宗孝さん(59)=川崎区大島=が2年の歳月をかけて地元の大島八幡神社の神紋(しんもん)(神社の紋章)を制作し、7月1日に奉納する。「来年1月に還暦を迎える前に地域に貢献したい」と心を込めて作った。

 神紋は純銀製。縦約28センチ、重さ約500グラムで、金メッキを施した。仕事の合間に、たがねで純銀板を打ち出し、勾玉(まがだま)のような形が三つ、水が渦を巻いているように並ぶ巴(ともえ)の紋の上下に飾りをつけた。社殿内の正面の梁(はり)付近の柱に取り付けられる予定。

 奉納は、久保田さんが2013年4月、金山神社(川崎区)に男性器をかたどった置物を奉納したことがタウン紙で紹介されたことがきっかけ。「(30年前に)妻が流産を続け、子に恵まれなかった。そこで子孫繁栄などに御利益があるとされる金山神社で祈願したら、5年後に長男を授かった」と久保田さん。長男の成人式の年にお礼に奉納したという記事を見た大島八幡神社の氏子総代会の加藤喜春会長から「うちにも何かお願いしたい」と依頼されたという。

 久保田さんは、大島八幡神社には10年ほど前から節分の際にまかれる干支(えと)の根付けを毎年100個寄贈しており、昨年4月から大島2丁目氏子総代も務めている。「奉納は、地元への恩返しでもある。8月の夏祭りには社殿の扉も開かれるので、地域の方にも神紋をご覧いただけると思う」と話している。

 久保田さんは、宝飾品や時計などの製作を、デザインから地金作成、組み立てまで、全工程を一人で担う。マイスターには09年に市から認定された。

 
 

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