伊勢原市の大山を目指し、多くの参詣者が通った「大山道」をテーマにした「第7回“おおやまみち”まちづくりサミット in 伊勢原」が11日、市民文化会館小ホール(同市田中)で開かれた。高校生の発表を中心に3部構成で行われ、来場者約400人が大山道の今昔に思いをはせた。
向上高校(同市見附島)放送部が大山を中心に取材した映像作品を上映。サレジオ学院高校(横浜市都筑区)文芸部歴史班の3人も大山をテーマに登壇した。
同班の3人は、江戸時代後期に年間20万人が大山を訪れたことや、14世紀半ばから17世紀初めまで大山で力を有し、大山寺を警備した「大山寺衆徒(しゅと)」について解説。戦国時代に広範囲なネットワークで諸国の情報を調べる諜報活動をし、1590年に豊臣秀吉が小田原に攻め込んだ際は北条方として山中城や小田原城にこもった歴史を伝え、「衆徒が日本史上の有名な出来事に介入したことに驚いた」と話した。
両校の生徒と、伊勢原市大山の大山阿夫利(あふり)神社権禰宜(ねぎ)の目黒久仁彦さんによるパネルディスカッションもあり、若い世代が大山に興味を持つ方策を話し合った。オープニングでは市内の愛好家グループ「いせはら手作り甲冑(かっちゅう)隊」がときの声を上げ、会場を盛り上げた。