生態がほぼ知られていない深海魚「ハナビラウオ」の幼魚2匹が、小網代漁港(三浦市)近くで相次いで捕獲された。観音崎自然博物館(横須賀市鴨居)で現在、飼育、展示されており、担当者は「生きた状態で観賞できるのは珍しい」と話し、来場を呼び掛けている。
ハナビラウオが最初に捕獲されたのは1月17日。同博物館学芸部長の山田和彦さんの知人が漁港近くの海面を泳ぐ珍しい魚を見つけ、網で捕まえた。数日後にも1匹目よりやや大きいサイズを捕獲した。
山田さんによると、ハナビラウオは水深500~600メートルに生息。成魚の体は黒色をしている。
一方、2匹は体長5センチと10センチ以上。小さい方は全身が半透明で骨や内蔵が透けており、長いヒレを花弁のように揺らめかせて泳ぐ。大きい方は全身が黒みがかっている。
今回見つかった場所について、山田さんは「発見された数日前は南風が強く、潮の流れで相模湾内に押し込まれてきたのではないか」と推測している。
問い合わせは同博物館電話046(841)1533。