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歩くだけ、出会いがある 「都筑をガイドする会」発足10年

話題 | 神奈川新聞 | 2019年1月22日(火) 00:47

散策コースの歴史を紹介する都筑をガイドする会の会員
散策コースの歴史を紹介する都筑をガイドする会の会員

 首都圏有数のニュータウン、豊かな自然と歴史的資源の集積、都市農業の拠点-。さまざまな顔を持つ横浜市都筑区の魅力を紹介してきた散策会「都筑をガイドする会」が発足10年を迎えた。主に他地域から越してきた新住民を対象に地元愛を醸成しようと、まちの歴史や原風景に触れる散策ガイドを年間7回程度企画。10年間の参加者数は累計約3300人に上る。「都筑をもっと知ってもらいたい」と、次の10年へ大橋政信会長を中心に新たな魅力の掘り起こしに余念がない。

 「関家住宅(国重要文化財)を訪ねる」「川和&佐江戸の歴史とツツジ」「港北区の史跡と緑道めぐり」。今年に入り、同会は7回の散策ガイドを企画。2月16日には旧大山街道を約7キロにわたって歩く企画を予定している。

 「緑の環境を最大限に生かし、歩道と車道を分離したニュータウンの街並みと、遺跡や古寺、伝統行事など歴史的な資源の集積。新旧併せ持つところが都筑の魅力」。同会はこれまでに45コースを設定しガイドを行ってきたが、大橋会長は「毎回、再発見の連続」と振り返る。「まちを歩けば歩くだけ、出会いがあり、新しい情報を得ることができる」

 都筑区の特色の中で大橋会長が注目するのは、歴史上の人物との関わりの深さだ。江戸時代後期の武士で思想家の渡辺崋山、源頼朝の父義朝と運命を共にした鎌田正清、徳川家康の家臣松下常慶、作詞家佐藤惣之助…。総延長15キロに及ぶ緑道を生かした散策コースでは、こうした人物との関係も積極的に取り上げ、健康づくりに加え、知的好奇心にも応える工夫をしている。

 同会は、都筑区制15周年・横浜開港150周年企業として同区が主催したガイド・ボランティア養成講座の受講者を中心に2008年12月に発足。大手旅行会社を定年退職後、札幌市から同区に移り住んだ大橋会長は、地域とのつながりを求め同会に入会。まちの成り立ちや歴史を知ることで、地元への愛着が深まっていったという。

 発足10年を経て、目下の課題は後継者の育成だ。現在の会員22人の平均年齢は70代前半。大橋会長は「準会員制度もあるので若い世代にも参加してもらい、都筑の魅力を伝える活動を継承していきたい」と話している。入会などの問い合わせは同会電話090(9088)0286。

 
 

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