
愛好家たちが丹精込めて育てた作品を集めた新春盆栽展が6日、横浜市中区の三渓園で始まった。黒松などの松柏(しょうはく)類を中心に、ケヤキ、サザンカなど、新春にふさわしい作品を展示。訪れた人たちは、鉢の上に表現された小さな宇宙を楽しんでいた。三溪園保勝会の主催で横浜三渓園皐月(さつき)会の共催。20日まで。
同会のメンバーは23人。横浜市内を中心に相模原、横須賀、藤沢市など県内全域の愛好家が集まり、月に1回の勉強会を開いている。それぞれ大切に育てた鉢を披露する展示会も年に3回、同園で開いており、新春盆栽展は今回で27回目となる。
メンバーは中高年が中心だが、同会には最近、19歳の若者も入会した。近年、盆栽を学ぶために中国やヨーロッパなどから来日する外国人が増え、日本の文化として注目を集めていることもあり、同会の郷原秀夫会長(75)は「ぜひ、若い人にも親しんでほしい」と話す。
会場では、手のひらにのりそうな小さな鉢を棚などにしつらえ、独特のすがすがしい空間をつくり出す席飾りから、形もさまざまな木の魅力を存分に楽しめる中品まで、約100鉢を展示。訪れた夫婦連れは、同会メンバーから「盆栽はペットを育てている感覚」との説明を聞き、「挑戦してみようかな」と話していた。
午前9時~午後4時(20日は同3時半)。入園料は大人700円、子ども200円。