
三浦半島を拠点に栄えた中世の武家・三浦一族をしのぶ「道寸祭り」が28日、三浦市三崎町小網代の荒井浜海岸で開かれた。約4千人の観客を前に恒例の「笠懸(かさがけ)」が披露された。
祭りは一族最後の当主・三浦道寸にちなんで名付けられ40回目。供養祭や和太鼓の演奏後、馬上から弓を射る笠懸が行われた。笠懸は「流鏑馬(やぶさめ)」「犬追物(いぬおうもの)」と並ぶ三大古弓馬術の一つで、一族のお家芸とされている。
大日本弓馬会の射手10人が、弓なりの砂浜を馬に乗って走りながら矢を放った。「パン」という音を響かせて矢が的に当たると、観客からは拍手が送られた。
スタートの合図や的の交換などを担う「諸役」は、地元の三崎中学校や三浦臨海高校の生徒らが務めた。
会場近くにあり、一族終焉(しゅうえん)の地となった新井城の城跡も一般公開された。