足柄茶の一番茶の収穫が足柄上地域を中心に始まり、生産農家が茶摘み作業に精を出している。ことしは茶の生育に適した天候に恵まれ、県農協茶業センター(山北町川西)は「甘み、うまみ、渋みの三拍子そろった茶に仕上がった」と太鼓判を押している。
センターによると、ことしの足柄茶の収穫量は約114.5トンと見込む。暖冬だった昨年に比べて、寒暖の差が大きかったことなどから、前年より20トンほど多くなると予想している。
一番茶の収穫作業は4月末、南足柄市と開成町を皮切りにスタート。汗ばむ陽気だった7日は、山北町谷ケの生産農家細谷善國さん(68)が畝の茶を刈る機械を使いながら、家族総出で茶摘みに汗を流した。細谷さんは「じっくり育てた、ことしの茶はおいしいと思う。多くの人に飲んでもらいたい」と期待していた。