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奇跡のマジック、横浜凱旋 5月に前田知洋さん公演へ

話題 | 神奈川新聞 | 2017年4月23日(日) 02:00

日本におけるクローズアップマジックの第一人者と呼ばれる前田さん。その腕は世界中で高く評価されている=ホテルニューグランド
日本におけるクローズアップマジックの第一人者と呼ばれる前田さん。その腕は世界中で高く評価されている=ホテルニューグランド

 「クローズアップマジック」の第一人者・前田知洋さん(51)が5月5日、ホテルニューグランド(横浜市中区山下町)で公演「奇跡の指先」を行う。開業90周年を祝う記念イベントは、前田さんにとって恩返しの公演でもある。キャリアをスタートさせたのが横浜であり、20年前に「奇跡の指先ツアー」を始めたのがこのホテルだからだ。

 四つに割いたトランプを、観客の手に握らせる。前田さんが指をパチンと鳴らす。おかしい。1枚に戻っている。「まだまだ」。今度は折り皺(じわ)が残るカードを机に押さえ込む。おかしい。折り目がきれいに消えている。

 まさに魔法だ。

 少人数の観客の前で、シンプルな道具で見せるクローズアップマジック。世界的名手である前田さんは皇后陛下をはじめ、英国のチャールズ皇太子にも披露した腕前を持つ。

 その原点が、横浜にあった。大学卒業後、留学先の米ロサンゼルスで世界的に有名な会員制クラブ「マジックキャッスル」に日本人最年少で出演した。うわさを聞きつけたのが、新山下にあった伝説的レストラン「タイクーン」だ。

 「専属契約というお話をいただき、プロのマジシャンとして歩み始めた。横浜で人生が変わったんです」

 一つ一つのテーブルを回るスタイルを当時、先輩マジシャンにこう指摘された。「そんな小さいマジックじゃ稼げないよ」。バブルという派手な時代。マジックもデビット・カッパーフィールドに代表される大掛かりなものがうけていた。

 見せ方、観客とのやりとり。マジックの技術はもとより、プロの表現者としての「自分」を育てなければ生き残れないと思った。所作を学ぶためにクラシックバレエを習い、声質にこだわってボイストレーニングに通い、演劇論を学んだ。ギャラを次々と自分に投資した。

 ニューグランドからディナーショーのオファーが来たのはそんなとき。前田さんは悩んだ。「200人近いお客さんのテーブルを回ったのでは、時間的にも興行的にも成立しない。会場全体で驚きを共有するにはどうすればいいか」。ホテル側と話し合い、手元をプロカメラマンが撮影し、スクリーンで同時中継する方法にたどり着いた。20年前としては画期的だった。

 「これが『奇跡の指先ツアー』の原型になり、全国を回れるきっかけとなった」。数々の受賞、世界的なマジック雑誌での特集、多数のテレビ出演。輝かしい活躍の礎となったのが、この港町だった。

 「もし東京がスタートだったら、だめだったかもしれない。当時は効率的にどう売り上げるかを求められた時代だったから。横浜は伝統を守りつつもユニークであることを許容してくれる街。自分の、第二のホームタウンです」

 開業90周年を祝うステージはだから、自らの「ベスト盤」を見せようと思っている。

◇ ショーは2部制でランチは正午、ディナーは午後5時半から。コース料理、飲み物、サービス料込みで2万8千円。当日限定のオリジナルトランプをプレゼントする。要予約。問い合わせは、同ホテル電話045(681)1841。

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