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花王が小田原に新研究施設 化粧品開発機能を集約

話題 | 神奈川新聞 | 2016年9月8日(木) 02:00

花王が化粧品研究拠点として新たに整備した「ビューティリサーチ&イノベーションセンター」 =小田原市
花王が化粧品研究拠点として新たに整備した「ビューティリサーチ&イノベーションセンター」 =小田原市

 花王(東京都中央区)は7日、グループ全体の化粧品に関する開発・製造拠点と位置付ける小田原事業場(小田原市)の中に新たな研究施設を開所した。同社や子会社のカネボウ化粧品が展開する化粧品に関わる研究機能を集約した。主に医療機関で使われている画像診断装置を国内企業の研究拠点として初めて導入するなど、最新設備を活用して商品開発力を高める。

 新たな研究施設「ビューティリサーチ&イノベーションセンター」は約65億円を投じて整備した。地上4階建て、延べ床面積1万6594平方メートル。就業人数は非公表としている。屋上部分(約千平方メートル)は津波一時避難場所として整備。500人を収容でき、被害が予想される場合には地域住民も受け入れるという。

 拠点集約に伴って今後、基礎研究を強化する。国内企業の研究拠点として初めて「fMRI」(機能的磁気共鳴画像装置)を導入。感情や情動などの脳活動を解析することにより、「心に響く技術の理解と創出」(花王)を図っていくという。

 また、同社の研究員や商品開発担当者、美容部員向けの体感型研究スペース「ここラボ」を設けたのも特徴。美や感性といった言葉での説明が難しい多様な価値を最新機器を通して感じ取り、商品開発力やサービスの内容を高める狙いという。

 研究拠点の集約について同社の夏坂真澄常務は「花王、カネボウ両社が培ってきた基礎技術を融合させ、人的交流を意識的に促すことにより、互いのブランド力が向上する」と説明。同社グループの化粧品事業の海外売上高比率を2020年ごろまでに20%強に引き上げたいとして「世界に美を発信するODAWARA」と位置付けた。

 花王は、カネボウ化粧品の美白化粧品で肌がまだらに白くなる「白斑」の被害が相次いだ問題を受けて、研究、生産などの部門を段階的に花王に集約していた。小田原事業場では15年7月に工場棟を増設している。


「ここラボ」に導入された、自然の色や質感を生かしたメークアップを可視化する設備
「ここラボ」に導入された、自然の色や質感を生かしたメークアップを可視化する設備
 
 

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