徳川家康の外交顧問として活躍した英国人、三浦按針ことウィリアム・アダムズ(1564~1620年)の功績をたたえる式典「三浦按針祭観桜会」が8日、横須賀市長浦町の長浦コミュニティセンターで開かれた。70回目を迎えた同会には、吉田雄人市長や関係者ら約110人が参加した。
同会は例年、按針の供養塔がある県立塚山公園で行われるが、この日は雨天のため屋内に会場を移した。駐日英国大使代理で防衛武官のポール・キャッソンさん、駐日オランダ大使のアルト・ヤコビさん、吉田市長の3人が、按針の肖像画に向かって献花した。
キャッソン武官は「アダムズの来日に始まった日英の深い友情の心は今も生き続ける」とあいさつ。吉田市長は「今後も英国やオランダとの縁を大切にし、按針の功績を確実に次の世代へつないでいきたい」と述べた。
按針は日本に来た最初の英国人。乗船していたオランダ船「リーフデ号」が暴風に遭い1600年、現在の大分県臼杵市に漂着した。江戸幕府の外交顧問として航海術や造船技術を日本に伝え、現在の横須賀市逸見に領地を与えられた。