東京電力フュエル&パワーは31日、横須賀火力発電所(横須賀市久里浜)の既存設備8基(計227万4千キロワット)を廃止すると発表した。東電などの合弁会社が最新鋭の石炭火力の導入を計画しており、環境影響評価法に基づく手続きを進めている。
同社によると、廃止するのは3~8号機(出力各35万キロワット)と1号ガスタービン(同3万キロワット)、2号ガスタービン(同14万4千キロワット)。いずれも2014年4月までに稼働を停止していた。
同発電所は高度成長期の1960年、石炭を燃料とする火力発電所として開設。72年に燃料を主に重油や石油に切り替え、半世紀にわたり首都圏などの電力の安定供給を支えてきた。施設老朽化で2010年4月以降、全8基を停止したが、東日本大震災の影響で11年4月から約3年間、部分的に再稼働していた。
同社は5月から撤去工事に入る予定。合弁会社のJERAが公表したリプレース計画概要によると、新たに高効率の石炭火力2基を整備。建て替え後の設備は出力130万キロワットとなる見通しだ。