
横浜市神奈川区の栗田谷交番として使われていた築45年を超える建物が、新たにカフェとして生まれ変わる。その名も「Coffee KOBAN」。4月1日のオープンを前に、オーナーの後藤尚久さん(54)は「交番の雰囲気を楽しみながら、さわやかなコーヒーを味わってほしい」と呼びかける。
東急東横線反町駅から徒歩11分。交差点に面する築年数を感じさせる雰囲気の建物には、警察のシンボルマーク「旭日章」が飾られている。外観からは交番にしか見えないが、一歩店内に入れば、白色の壁紙と木材のインテリアに囲まれたおしゃれなカフェ空間が広がっている。
1977年に建てられた栗田谷交番。2018年に統廃合で廃止されると、「県有財産」として一般の競売に掛けられた。売却後、購入者が倉庫として使っていたところを転居してきた後藤さんが見つけた。
「街のみんなが知っているこの交番でカフェを開いたら、たくさんの人に来てもらえるのではないか」
20代のころから喫茶店の開業を夢見ていた後藤さんは、偶然の出会いに胸が高鳴った。建物の所有者にカフェとしての使用をお願いする手紙を送ると、「有効活用できるならどうぞ使ってください」と快諾された。健康面に配慮したメニューの開発や内装工事を進めながら備品の調達に取り組み、4月のオープンまでこぎつけた。
ベイクドケーキも用意
交番がおしゃれカフェに 横浜にオープン 当直室も一変
交番だった頃の雰囲気が残る「Coffee KOBAN」=横浜市神奈川区 [写真番号:1148794]
手際よくコーヒーを淹れる後藤尚久さん=横浜市神奈川区の「Coffee KOBAN」 [写真番号:1148795]
苦みが少なく、さわやかな風味が自慢のコーヒー [写真番号:1148797]
かつては当直室だった2階の飲食スペース=横浜市神奈川区の「Coffee KOBAN」 [写真番号:1148796]