
昔の丹沢の写真や山岳関係の資料を保存している「丹沢資料保存会」(永森邦雄代表)が、宮ケ瀬ダム水とエネルギー館(愛川町半原)で、会結成20周年記念展示会を行っている。同ダム建設によって古里が水没した宮ケ瀬地区とその周辺をテーマに、貴重な写真約60点を展示している。30日まで。入館無料。
同ダムは1969年に当時の建設省が建設計画を発表。98年に宮ケ瀬湖が誕生し、2000年にダムが完成した。ダム建設により281戸1136人が転居を余儀なくされたという。
集落、学校 水没前の暮らし
展示会では、丹沢に詳しかった登山家の故・奥野幸道さんがダム建設前の1963年に撮影した宮ケ瀬地区の集落、水没した旧宮ケ瀬小中学校の校庭に植えられていたヒマラヤ杉を使ったクリスマスツリーのイルミネーション、勇壮に祭りのみこしを担ぐ若者たちなど、住民が生き生きと暮らす様子が写し止められている。