明治初頭、日本で初めて「金星の太陽面通過」を観測した横浜市の野毛山(現在の西区)を含む地点が、日本天文学会の日本天文遺産に認定された。県内の認定は初めて。観測100年後に記念碑建立に尽力し、日本天文遺産候補として推薦した川崎天文同好会は「県内の天文愛好家が守った天文学の礎を、後世に引き継ぎたい」と話している。
認定に向けて取り組んだのは、いずれも川崎天文同好会員で、元県立高校校長の内野哲さん(87)=川崎市多摩区=と、小川誠治さん(72)=同市麻生区=の2人。
金星の太陽面通過は、…
明治初期「金星の太陽面通過」 横浜など観測地が遺産認定
金星太陽面通過の観測台の写真などを手に日本天文遺産認定を喜ぶ小川さん(左)と内野さん=川崎市多摩区 [写真番号:1085258]
日本天文遺産に認定された1874年の「金星太陽面通過観測地」に残る台石=横浜市西区(川崎天文同好会提供) [写真番号:1085259]