1. ホーム
  2. ニュース
  3. 話題
  4. 鉄道唱歌の詞は軍港の世界 レトロなJR横須賀駅

鉄道コラム 前照灯(310)
鉄道唱歌の詞は軍港の世界 レトロなJR横須賀駅

話題 | 神奈川新聞 | 2022年1月9日(日) 05:00

深夜の横須賀駅ホームに入る横須賀線上り電車

 JRの「駅メロ」でなじみ深いメロディラインの「鉄道唱歌」は、1900(明治33)年の初版「東海道編」に、横須賀線を盛り込んでいる。終点の横須賀を歌った一節には、軍港の情景が描かれた。

 「汽車より逗子をながめつゝ/はや横須賀に着きにけり/見よやドツクに集まりし/わが軍艦の壮大を」

レトロな雰囲気が漂う横須賀駅舎

 そもそも横須賀線自体、旧海軍のアクセス向上を図って敷かれた路線だ。「だからトンネルに隠れるように走っているでしょう」。歴史好きな防衛省職員の説明に、膝を打ったことがある。経済情勢の厳しい戦時中にも、軍事上の要請で久里浜へ延伸されている。

 横須賀駅は今も海上自衛隊の横須賀地方総監部に隣接するが、横須賀の中心街からは少し遠い。昼間も人はまばらだ。複線区間の末端でもあり、ここから先の衣笠方面への下りは単線となる。駅に階段もない。

横須賀駅から先の下りは単線となる。左側の線路は行き止まり

 1940(昭和15)年建築の駅舎に深夜にたたずむと、なんだかタイムスリップしたような感覚になってくる。ホームで電車を待ちながら、以前に米軍関係者から聞いた話を、ふと思い出した。

横須賀駅前の公園の対岸には米海軍横須賀基地

 新しく横須賀に赴任してきた軍人たちは、まず日本社会で暮らすオリエンテーションを受けていたそうだ。あいさつにマナー、日本での運転ルール、電車の乗り方…。

 仕上げは鎌倉への日帰り旅行。帰りは自分で切符を買って横須賀線に乗って、ベース(基地)に戻ってくるのだという。無事に“卒業”した彼らの帰路は、100年前の鉄道唱歌の歌詞が英訳されたような感じだったのだろうか。

前照灯に関するその他のニュース

話題に関するその他のニュース

PR
PR
PR

[[ item.field_textarea_subtitle ]][[item.title]]

アクセスランキング