日本と台湾の漆芸家による交流展が、横浜市神奈川区の「FEIアートミュージアムヨコハマ」で開かれている。現代アートのオブジェや伝統技法を生かした作品など37人の作家による78点を展示し、両国の親善を願っている。14日まで。
台湾の漆芸は日本統治時代の大正、昭和初期、日本人の芸術家や職人が台湾の若者に技術を伝えたことが発祥。交流展は、同美術館と台湾の国立台湾工芸研究発展センターなどの共同主催で2018年から行っており、4回目となった。
現代アートでは、かわいらしいシカのオブジェや漆塗りのサーフボードなどポップな作品が目を引く。鎌倉市在住の漆芸家・岩田俊彦さんは漆を土や海砂などの素材と混ぜ、独特の色合いや質感を表現したオブジェを出展。「東日本大震災の支援など台湾は日本にいつも愛情を持って注いでくれる。日台交流はとても大切だ」と話す。同美術館は「来年はコロナ禍が収束し、交流展を対面で開催したい」と話している。
入場無料。11日は休み。問い合わせは、同美術館電話045(411)5031。(山元 信之)