
新型コロナウイルスの感染拡大が、箱根の芸者のお座敷も直撃している。宴席への出番が激減し、仕事がなく退職する芸者も増えているという。
こうした中、芸者の技能を披露する恒例イベント「箱根をどり」開催のため、箱根湯本芸能組合はインターネット上で資金を募るクラウドファンディング(CF)に乗り出した。初めての試みに、芸者らは「ぜひ力を貸して」と呼び掛ける。
同組合には、置屋31軒に芸者約120人が所属する。旅館や飲食店に出向き、お座敷でもてなすのが主な仕事だ。しかし昨春、新型コロナの感染拡大が箱根の観光業を直撃。緊急事態宣言の発令などを受け団体客がほぼゼロになり、宴席の機会も激減した。
昨秋は国の観光支援事業「GoToキャンペーン」によってわずかに持ち直したが、飲食店への営業時短要請も追い打ちをかけ、組合全体の売り上げは「例年の5%ぐらい」(青木美智恵理事)に落ち込んでいるという。