県西部の40代男性から「追う! マイ・カナガワ」に1枚のテレホンカードが届いた。雪化粧した富士山と、朝焼けを反射する横浜ランドマークタワー。元旦から続く「私の富士山」の記事を見て、このカードのことを思い出したという。
10代の頃、テレカをコレクションしていたという男性は「ランドマークタワーが完成したばかりで、欲しくなったのだと思う」と話す。写真は、みなとみらいに高層ビル群が建設される以前の景観で、裾野まできれいに富士が見える。
カードを見た取材班一同も顔が緩んだ。富士の姿ばかりか、1月19日にマイカナで掲載した「黄金色のランドマークタワー」をほうふつさせる風景が、一枚に詰まっていたからだ。
本紙アーカイブ室の資料と照らし合わせると、新港ふ頭の施設の建設状況などから、この写真はタワー竣工(しゅんこう)直後の1994年ごろに撮影された可能性が高い。
NTT東日本に尋ねてみると、「以前は橋が架かるなどの記念でテレカを発行していたので、おそらく記念カードだろう」というが、テレカの取り扱いが縮小した近年は詳しい社員がいなくなり、よく分からないということだった。
男性が大切に保管していたカードが、横浜の郷土史料になる日が来るかも…。取材班は今は懐かしいテレカを手に思いを巡らせた。
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1990年代テレカでランドマークと共演 「私と富士山」
富士山とランドマークタワーが写るテレホンカード [写真番号:501294]
1993年12月のみなとみらい。新港ふ頭の施設の建設状況から、カードもこの頃の写真とみられる。横浜銀行や三菱重工のビルは、カードではタワーの陰になっているようだ [写真番号:501295]