「資源はどう使えばいいかな」「使い切ってしまうと点が取れないよ」
昨年12月、相模原市緑区の市立広田小学校では、6年生約70人がカードゲームを楽しみながら、問題の解決法を話し合っていた。
児童が取り組んでいるのは、楽しみながら国連の持続可能な開発目標(SDGs)が目指す世界を学べる市オリジナルのゲーム。鉄や木材など資源が描かれたカードを使って自動車や携帯電話などのカードを取り、それぞれに割り振られた点数の合計を競う。
SDGsは、2030年までに全ての人が住みよい世界を作るため、国連が掲げる17の目標。抽象的な内容が多いことから、理念を分かりやすく学んでもらおうと市SDGs推進室が中心となって、市内小学校の授業で活用している。
高得点を取るには、資源を無駄遣いせず、協力しながら効率よく使わなければならない。新しい技術が生まれたり、災害が発生したり。一喜一憂しながら、ゲームを続けている児童らは「自分だけが良ければいいと考えていてはだめだ」と気付くように。「循環型社会」や「持続可能」というキーワードを自然に学べるツールになっている。