戦没者24万人を実感し、戦争の悲惨さと平和の尊さを自分事として受け止めようと、横浜市立東山田中学校(同市都筑区)が「24万人の顔プロジェクト」と銘打った取り組みを実施している。
「24万人」は沖縄本島南部の石碑「平和の礎(いしじ)」に刻銘された沖縄戦などの犠牲者数。新型コロナウイルス感染拡大で修学旅行が延期となる中、事前学習を兼ねた文化祭の展示企画として、生徒が持ち寄った24万人余りの顔写真を校内に掲示。命の重さを体感する場となっている。
きっかけはコロナ禍だった。
長期の臨時休校が明けた6月、校内は閉塞(へいそく)感に包まれていたという。部活動はできず、合唱コンクールなどの行事も見通しが立たない。我慢続きの日々を強いられ、3年生は5月に予定していた沖縄への修学旅行が来年3月に延期された。
多くの幸せ、奪われた
24万の笑顔奪った沖縄戦 横浜市立中、同数の顔写真掲示
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命の重さを体感する「24万人」の顔写真の展示=横浜市都筑区の市立東山田中学校 [写真番号:396848]
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「キジムナー」の絵をつるして沖縄の自然や文化も表現している=横浜市都筑区の市立東山田中学校 [写真番号:396849]
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持ち寄った顔写真を貼り合わせる生徒ら=横浜市都筑区の市立東山田中学校 [写真番号:396850]