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日韓つなぐ人とまち(上)姉妹都市・忠州 温泉が結んだ湯河原との縁

国際 | 神奈川新聞 | 2015年12月20日(日) 11:00

忠州市内を案内する申さん
忠州市内を案内する申さん

 日韓国交正常化からことしで50年。従軍慰安婦をはじめとする歴史問題など、政府間関係は難題が山積している。一方で自治体や市民同士の交流も続けられてきた。湯河原町と姉妹都市・忠州(チュンジュ)市、鎌倉市とパートナーシティ・安東(アンドン)市もその好例だ。湯河原町と鎌倉市を担当し、自治体間交流を取材した経験のある記者が忠州と安東を訪ね、その魅力を探った。

 朝鮮半島の中央部と、伊豆半島の付け根。内陸部と太平洋岸という一見対照的な地勢の両都市を結びつけたのは温泉だった。

 韓国中部に位置する忠州市。水安堡(スアンボ)温泉は国内で有名な温泉地。新婚旅行で訪れる夫婦も多かったという。

 これに対し、湯河原町は、文豪らも愛した歴史ある温泉地だ。1994年に同町と姉妹都市提携した自治体が合併を経て忠州市となり、お互いの祭りを訪問するなどの交流を続け、現在に至っている。

 提携20周年の昨年には、職員交流で忠州市の申(シン)東浩(ドンホ)さん(57)が湯河原町に派遣された。当時、インタビュー取材を受けてくれた申さんにお願いし、忠州を案内してもらった。

 降り立った水安堡は、山あいの静かな温泉街だった。キジ料理が有名とあって、道のあちこちにキジのオブジェが置かれている。しゃぶしゃぶや空揚げ、忠州名物のリンゴを添えた刺し身など、目新しく、美味なものばかりだった。海はないが、温泉街にボウリングのピンが見えるところなど、歩いていると雰囲気がどことなく湯河原に似ている。

 ホテルの個室は、温泉が楽しめる仕様。無色透明でにおいもほとんどなく、肌によいほか疲労回復にも効果があるという。申さんは「湯河原の方がいい温泉ですね」と笑って話すが、ゆっくり旅の疲れを癒やすことができた。

 雄大な景色を楽しめる韓国最大のダム湖・忠州湖、古くから交通の要衝だった歴史を物語る史跡など、知られざる魅力は数多い。

 派遣時のインタビューで「自然や人の心がきれい」と湯河原への好感を語っていた申さん。今でも「いつかまた日本に住みたい」と思い描く。国同士の関係に難題があっても「都市間で行き来はしていきたい」と考えている。

 別れる前、申さんの職場近くの食堂で、一緒にスンドゥブチゲを食べた。今回案内してくれたことに礼を言うと、申さんはちょっと照れたような表情でこう言った。

 「あなたが忠州に来ると聞いて、びっくりしました。でも、カムサハムニダ(ありがとうございます)」


紅葉も楽しめた韓国最大のダム湖・忠州湖
紅葉も楽しめた韓国最大のダム湖・忠州湖

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