林横浜市長が市営交通の民営化否定「今後も黒字続けられる」/神奈川
政治・行政 | 神奈川新聞 | 2012年2月29日(水) 22:50
大阪市の橋下徹市長が市営交通の民営化を検討していることに対して、横浜市の林文子市長は29日の会見で、横浜市営交通について黒字経営を取り上げ、民営化の可能性を否定した。
林市長は両市のバス事業を比較し、「大阪は2010年度が約24億円の赤字で改善したい気持ちはわかるが、横浜は約9億6千万円の黒字。今後も黒字経営を続けていける」と述べた。
横浜市の市営交通をめぐり、2003、04年に前市長の諮問機関「市営交通事業あり方検討委員会」が「民営化が望ましい」と提言。しかし、市は民営化の可能性を残しながらも、07年度から「改善型公営企業」として、「市営交通5か年経営プラン」に基づく経営改革を実施してきた。
市交通局は、給与引き下げや人員削減などによって10年度決算で市営地下鉄、バスの両事業で営業損益、経常損益、純損益全ての黒字を達成している。
林市長は「収支改善に努力しており、心強い」と評価。その上で「いきなり民営化は必要ない。市が改善型公営企業という結論を出し、大きく改善された。この路線でやっていきたい」との意向を示した。
一方、不採算路線については「全体的なバランスを見ながら判断する必要がある。市民の生活を守るためには全くなくすことはできない」と述べた。
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