震災がれき焼却灰の受け入れを目指す神奈川県の計画が、最終処分場の地元住民から猛反発を浴びている。放射性物質拡散への不安という反対論に隠れがちだが、住民には廃棄物処理施設をめぐる長年の行政不信もくすぶる。被災地を視察し現場の窮状を訴える黒岩祐治知事の熱意は、住民の現場感覚とかみ合っていない状態だ。
「知事にとって『地元』とは何を指すのか」。横須賀市西部の芦名地区で15日に開かれた地元説明会。芦名町内会の住民は、最初にこう切り出した。
「この問題に関心のある人、不安を感じる人すべてが地元と考えている」と黒岩知事。住民は「今後県民を対象に集会を開くというが、範囲が広がるほど芦名への理解は薄まっていく」と複雑な思いを口にした。
会場では被災地の窮状をビデオで上映。視察した知事は「現…