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政治不信渦巻く中の首相辞任表明、子ども手当も挫折、県民に強い失望感/神奈川

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2011年8月27日(土) 12:05

「変革」を求めた国民の期待を背負ったはずのマニフェスト(政権公約)は、次々と見直された。目玉施策だった「子ども手当」は、一度も満額支給されることなく、「児童手当」に逆戻りする。民主党が大勝し、政権交代につながった2009年夏の衆院選から2年。政治不信が渦巻く中、当時、党代表代行としてマニフェストを前面に押し出した菅直人首相が26日、退陣を正式表明した。27日には次期首相となる民主党代表選が告示される。信頼を回復できるのか。

「民主党はうそつき」。3人兄弟の育児とパートに追われる女性(33)=横浜市磯子区=は、ため息をついた。

2年前の衆院選は、小選挙区も比例代表も民主に投じた。決め手になったのは、「月額2万6千円」がうたい文句だった子ども手当。満額支給は実現しなかったが、政権交代後に3人目を授かり、4カ月ごとの支給額は計15万6千円で「家計が随分助かった」。

10月からの支給総額は減額される。満額は夢でしかなかった。「長くは続かないと思ったが、こんなに早く見直されるなんて」。期待は裏切られ、政治への失望感だけが残った。

民主政権に冷めた視線を送るのは、厚木市に住む主婦(34)。政権交代に期待感はあったが、子ども手当が半額支給でスタートしたことで「誰がやっても変わらない」と早々に見切りをつけていた。

満額支給を当てにして子どもに新しい習い事をさせた家庭もあると聞くが、自身は以前の児童手当分程度を長女(10)と次女(7)の学資保険に充てるだけにとどめた。残りで、旅行や演奏会など子どもにさまざまな経験をさせてきた。「これからはお金の掛からない方法を考えないと」と、政治家に頼らず知恵を絞るつもりだ。

横浜市内の子育て支援施設で働く女性(39)=同市西区=は、政権交代に「新しいことが始まる」と期待感を抱いていた。だが、目玉施策だけに継続すると思っていた子ども手当があっさりと見直され、やはり「どこの党も一緒」と政治への不信感が募った。子ども2人の支給分はすべて貯蓄しており、「今後想定される消費税の引き上げなど増税を考えれば、簡単には使えない」。

2歳7カ月の長女がいる西区の主婦(32)は、民主政権に替わって子育て環境が良くなったとは感じていないという。「子ども手当は、財源に裏付けのない“ばらまき”施策。もともと期待していなかった」と、ばっさり切り捨てた。

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