川崎市は6日、子ども手当の支給で、未払いと二重払いのミスが計18件あったと発表した。未払い分だけで総額は250万円超。子ども手当の事務処理のため市役所内に設けた「集中センター」での人為的なミスが原因としている。
同市こども家庭課によると、2010年度中に申請を受理し、1年以上にわたって認定されず手当が支払われていなかったケースが14件あった。未払いの総額は254万8千円で、1件当たりの最高額は子ども2人、11カ月分の28万6千円だった。
また、同一の申請者を二重認定し、2倍の手当を支払ったケースが4件あった。過払いの総額は24万7千円で、1件当たりの最高額は13万円だった。同課によると、今年6月の子ども手当の支払い対象者は11万8857人。
6月中旬、同月の支給日に向けて認定の滞りがないかをチェックする中でミスが判明。対象者からの指摘や問い合わせはなかったという。
同課はミスの対象者に謝罪するとともに、未払い分は8月までに全額を支給。二重払いについては市外に転出した家庭もあるため、何らかの形で返還を求めていく方針という。
同課は「社会全体で子育てを支援しようとしている中で大変申し訳ない。昨年4月の制度創設により受給対象者が児童手当より大幅に増え、十分な準備期間もなかった。今後はシステムの改善を含め適正な事務執行に努めていきたい」としている。
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