黒岩祐治知事は5日、東京都内で開かれたシンポジウムで、石原慎太郎都知事が招致に名乗りを上げた2020年夏季五輪について、「日本が新エネルギー政策に転換する姿を世界にみせるところまでやるなら賛成したい」と述べた。東京五輪の是非について言及したのは初めて。
石原都知事は6月に都議会で五輪再挑戦に意欲を示し、その後、日本オリンピック委員会(JOC)から立候補を正式要請されていた。この日のシンポの席上で、「絶対にやる」と発言し、事実上、立候補を表明した。
黒岩知事は石原都知事、上田清司埼玉県知事、森田健作千葉県知事と並んでパネリストとして参加。「県全体で話し合ったわけではない」と前置きした上で、「日本が新しいエネルギー政策に変えていく姿をみせることが大切」と述べ、五輪開催を、復興と同時にエネルギー政策の転換を世界にアピールする場と捉えていることを強調した。
日本の10年後をテーマにした討論の中で、自ら東京五輪に話題を振った。五輪を復興の契機にしたいという被災地全体の意向があることも前提にした。
シンポは、震災を受けて首都圏が果たす役割をテーマに東京国際フォーラムで開かれた。
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