―選挙戦を振り返って。
昨年9月に出馬を表明してから、新しい4年間に向けての約束を示してきた。3月11日の地震で防災対策も叫ばれるようになり、「できることからすぐにやる」という考えを伝えた。そういったメッセージが受け入れられたと思う。
―町政運営のプランは。
マニフェストの通りに行政改革を進めていく。町長給与の20%削減を継続し、現在200人いる職員を180人にする。一方で、主要産業である観光が震災で大きな打撃を受けた。今は町全体に元気がない。行革とのバランスをとりながら景気対策に着手したい。
―防災対策の構想は。
県の津波被害の想定が見直されれば、懸念されている町立中学校の立地についても考え直す必要がある。ただ移転が前提ではなく、情報を集めてあらゆる可能性を吟味する。まずは「全国瞬時警報システム」の受信機を中学校に置くことを決定した。防災で最も大切なのは日頃からの意識。民間の協力を得て、沿岸部で人が多く集まる大型スーパーや銀行に海抜を表示していく。高層マンションを一時避難場所にする取り組みも始まっている。直下型地震の発生リスクも依然として高いので、耐震対策にも気を配りたい。
―今後の抱負は。
財政状況の悪化は避けられないだろう。厳しい4年間になるとは思うが、町民参加型のまちづくりで乗り越えていきたい。観光を盛り上げるための予算配分も行うつもりだ。
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24日に投開票された開成、湯河原の両町長選。13年ぶりの選挙戦となった開成は府川裕一さん(55)が無所属新人同士の対決を制し、現職・新人の争いとなった湯河原は冨田幸宏さん(53)が再選を果たした。今後4年間の町政をどう担うのか。抱負を聞いた。
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