小田原城址公園内の整備で、素案に緑保護を明記/小田原市
政治・行政 | 神奈川新聞 | 2011年1月29日(土) 21:27
小田原城址(じょうし)公園内の管理・整備計画で、小田原市は29日、御用米曲輪整備計画の実施設計素案を明らかにした。市民や専門家の意見を盛り込み、史跡整備とともに緑保護も明確に打ち出した。
公園近くの市立三の丸小学校で同日開かれた市民説明会で発表した。素案では「極端な景観・環境の変化が生じないように配慮し、樹木の成長を考慮する」「北東土塁上のクスノキは保全していくことを前提とする」「樹木の根系を保護するため、最低限の盛り土を行う」など緑保護についても明記した。
説明会には市民や高校生ら約40人が出席。会場から「(樹木を)1本たりとも切ってほしくない」という意見も出たが、「素案に基づいて丁寧な作業をしてほしい」「これでいいということではないが、昨年9月の説明とは(いい意味で)かなり違う」などと評価する声が相次いだ。
ただし素案では、どの樹木を伐採し、残すかなど具体的には書かれていないため、「どの木を切るのかはっきりしてほしい。コンピューターグラフィックスで整備後のイメージを出してほしい」と注文も出た。
市は整備計画について2月中にパブリックコメントを実施し、策定した計画案を県、文化庁と協議。3月中旬の決定を目指している。
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