
安全保障関連法の廃止を求めて県内各地で発足した市民勝手連が28日、今夏の参院選に向けた選挙学習会を横浜市西区で開いた。野党共闘の動きが具体化する中、勝手連としてどの候補者を応援するのかなど、今後の活動について話し合った。
上智大学教授の中野晃一さんが講演。安保関連法廃止を掲げる候補を支援する団体「市民連合」の発起人として活動する中野さんは「市民社会が後押しして野党共闘につながったということは日本の歴史上、初めてのことで大きな意味を持つ」と強調。
その上で「32ある改選1人区全てで、自民党公認候補が勝利する可能性はまだある。野党統一候補を勝たせるため、主権者である市民がより声を上げていく必要がある」と呼び掛けた。
県内では、昨年12月に発足した市民勝手連「ミナカナ」をはじめ「湘南市民連絡会」「UNITE三浦半島」など6団体がすでに立ち上がった。来月には、横浜西部地域で別団体が結成する予定だ。
各勝手連はそれぞれの選挙区で活動するが「憲法を守らない、立憲主義をないがしろにした安倍政権を許さないという点でまとまっている」と中野さん。今後、連係を強化していくことで「与野党の対決構図がはっきりと表れ、社会全体が『この選挙は重要』と盛り上がる可能性が出てくる」と話した。
各市民勝手連は4月以降、野党候補の応援を呼び掛ける「県民集会」を行うとしている。