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検証16年度横浜市予算案(中)生活支援

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2016年2月25日(木) 02:00

助け合いグループ「茶卓」の活動風景(東永谷地域ケアプラザ提供)
助け合いグループ「茶卓」の活動風景(東永谷地域ケアプラザ提供)

 「いつまでも住み慣れた地域で暮らしていけるよう、医療・介護・生活支援などを充実させる『地域包括ケアシステム』を構築していきます」-。横浜市の2016年度予算案発表会見。林文子市長はシステムの本格始動に向け、地域活動やボランティアなど生活支援サービスの充実を目指し「生活支援コーディネーター」(仮称)157人を全区配置する考えを示した。

 団塊の世代が75歳以上となり、要介護認定者が1・5倍、在宅医療対象者が1・7倍に増加する25年を見据えた同システムの構築。中でも医療・介護に先立つ生活支援の基盤づくりにおいて、同コーディネーターが果たすべき役割は大きい。

 ただ、食事の準備から庭の手入れ、見守りなど生活支援のニーズは幅広い。地域ごとのニーズを把握し既存サービスとマッチングさせるだけでなく、地域での福祉活動などが活発でない場合は生活支援の担い手の養成や発掘なども求められてくる。そんな中、コーディネーターの配置を前に、市がモデルケースになりうるとして注目している事例がある。
 
◇ ◇ ◇

 13年12月に港南区で活動を始めた地域住民による助け合いグループ「茶卓」。きっかけは、東永谷地域ケアプラザの看護師、佐藤真由美さん(49)の一言だった。「高齢者宅の庭木を切ってくれる人はいませんか」。相談を受けた山尾宏子代表(84)は知人に声を掛け、約2カ月後に茶卓を発足させた。

 「身近な地域で助け合いの仕組みをつくりたかった」と山尾さん。1時間500円で草取りや庭木の手入れ、話し相手などを担う。「業者よりよくやってくれる」。利用者からは喜びの声が届く。活動範囲は同ケアプラザから歩ける範囲の半径約500メートル。担い手は約10人(60~90代)から約30人まで増えた。

 長年、ボランティア活動に携わるなどしてきた山尾さんは「料理や草取りができたり、重い物を持てたりと、一人一人に役割がある。いらない人間なんていない」と理念を説明。同ケアプラザの福嶺典子所長(56)は「自分の住む地域を見つめていこうという山尾さんの思いと、住民同士で助け合える仕組みが欲しいという佐藤の思いが合致した。こういう人たちが地域にいるのはものすごくありがたいこと」と話す。

◇ ◇ ◇

 市は全国にも例がない「地域活動交流コーディネーター」を地域ケアプラザに配置するなど福祉活動の活発化に取り組んできており、市の担当者は「生活支援コーディネーターの活動のベースはある」。だがその一方で、「地域によって生活支援活動に濃淡がある。地域で足りない部分は区全体でカバーしていかなければならない」とも話す。

 各区や各ケアプラザなどへの生活支援コーディネーターの配置は4月を想定。佐藤さんは指摘する。「ケアシステムの構築はただ地域で仲良くしようというだけでは収まらない。地域課題をどう解決するか見据えて取り組む必要がある」

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