
甘利明経済再生担当相(衆院神奈川13区)は28日、内閣府で記者会見し週刊誌が報じた金銭授受疑惑をめぐり、建設会社側から現金計100万円を受け取ったと認め、閣僚を辞任すると表明した。現金については政治資金として秘書に適切に処理するよう指示したと説明。ただ国政への影響などを考慮し閣僚辞任を決断したと述べた。安倍晋三首相は27日、当面続投させる考えを示していた。辞任が政権運営に打撃を与えるのは必至だ。野党は首相の任命責任を追及する。
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閣僚辞任は昨年2月の西川公也農相(当時)以来で、同年10月発足の第3次安倍改造内閣で初。
甘利氏は経済再生のほか、大筋合意した環太平洋連携協定(TPP)交渉を担った。会見に先立つ参院本会議で「国民に疑惑を持たれないよう説明責任を果たす」と強調していた。
衆院当選11回で1998年に小渕内閣の労相で初入閣。第1次安倍内閣で経済産業相、第2次、第3次内閣で経済再生担当相に就き、安倍首相の側近中の側近に当たる。
週刊文春は、千葉県の建設会社側から都市再生機構(UR)とのトラブル解決の謝礼などとして甘利氏が現金計100万円を直接受け取ったと報道。秘書を含め甘利氏側への現金や接待などは証拠が残っているものだけで1200万円とした。
