横須賀市は28日、虚偽の指定申請や報告、介護報酬の不正受給があったとして、市内2カ所の居宅サービス施設の介護保険事業所指定を取り消し、特別養護老人ホーム1カ所を新規受け入れ停止(4カ月間)とする処分を発表した。3施設はいずれも同市衣笠町にあり、「ゆうあいホールディングスグループ」(横浜市西区)関連の事業所や社会福祉法人という。
市によると、1月に指定を受けた「ヘルパーステーション縁じょい横須賀」は、サービス提供責任者2人が実際に業務を行っていなかったことが判明。さらに総額約180万円(約1200件)の介護報酬を不正に受給していた。市は虚偽の指定申請に当たると判断。指定取り消しと合わせ、過去に市が給付した総額約530万円に加算額(40%)を加えた約740万円の返還を求めていく。
また、「ケアプランセンター縁じょい横須賀」は介護支援専門員が利用者宅を訪問せずにプランを作成しながら、介護報酬額を減算せず約6万円(9件)を不正受給するなどしたとして、同様に指定取り消しとなった。
受け入れ停止処分となった特別養護老人ホーム「ゆうあいの郷 衣笠」は2013年9月の監査で、実際に配置していない看護職員2人を虚偽報告していた。
市によると、同グループ関連の事業所や法人は市内に8カ所あり、今回を含めて6カ所が指定取り消しや受け入れ停止処分を受けた。