戦後70年の節目に平和の尊さを考える市民の集いが3日、横浜駅西口のかながわ県民センターで開かれ、安全保障関連法に反対するデモ行進を主催した大学生の瀧元深祈さん(22)が「反対の意思を表現できる場をつくっていきたい」と力を込めた。非核兵器平和都市宣言の実効性を願い集まった約80人に、被爆者の声がデモ開催を後押ししたと打ち明けた。
横浜市立大4年の瀧元さんは、2012年から反原発運動などに参加。今年8月に県内の大学生有志とともに広島を訪れ、「被爆者が口をそろえたのは、安保法制の懸念と安倍政権への心配だった」と振り返る。
自分たちも声を上げようと、9月20日に横浜でデモを主催したメンバーに。世代を超えた人々が列に加わり、予想以上の約1300人(主催者発表)がシュプレヒコールを響かせた。
今は安保法制に対する抗議活動を続ける学生グループ「SEALDs(シールズ)」のスタッフとして手伝うこともあり、「デモを見る人の反応が変わった。参加者も活動が実を結ぶ希望が持てるようになった」と実感する。今後は主婦グループなどとの連携を広げるとともに、大学内で気軽に参加できるような勉強会も開くという。
集いは、市内の大学関係者らによる実行委員会の主催。米国で「原爆の図」の巡回展を開いている丸木美術館の小寺隆幸理事長による報告会や横浜市原爆被災者の会による被爆体験談、高校生平和大使からの報告も行われた。