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市長の言動に厳しい視線 横須賀市会98条委設置へ

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2015年9月15日(火) 03:00

全会一致で98条委の設置を決めた横須賀市議会の議運委
全会一致で98条委の設置を決めた横須賀市議会の議運委

 横須賀市議会は16日、市出資法人の違法営業など三つの問題を究明するため、地方自治法98条に基づく検査特別委員会を設置する。同委設置は同市議会では初で、名称は「吉田(雄人)市長の不透明な市政運営に関する検査特別委員会」。議場で答弁を拒否して問責決議案が可決されたり、事実と異なる発言を繰り返し「虚偽答弁」と指摘されたりした先の議会での対応を機に、議会側の不信感は一気に高まった。百条委員会への移行を求める声も強く、市長の言動に厳しい視線が注がれている。

 98条委の設置を呼び掛けていたのは自民党市議団で、先月27日の議会運営委員会で提案。この時は、帆船招致をめぐり「虚偽答弁」をしたと指摘された問題の真相解明が目的だったが、直後の自民党市議の質問で、市全額出資法人が市有地で建築基準法に違反した状態でバーベキュー施設を1カ月営業していたことが発覚。市長も認識していたのに違法状態が継続したことなどが、波紋を呼んだ。

 これを受け、14日開催された議会運営委員会では、大野忠之氏(自民)が98条委のテーマに違法営業問題を追加することを提案。土田弘之宣氏(公明党)も、吉田市長側へ献金していた人物が市職員に採用された事案を「疑義が晴れていない」と指摘し、98条委の議題にするよう要求した。

 各会派がいったん持ち帰った上で、この三つの問題をテーマとする98条委の設置が全会派の賛同により決定した。また、大村洋子氏(共産党)の「なぜ百条委にしないのか。98条委で済まなければ百条委を視野に入れるのか」との質問に対し、大野氏は「98条委でしっかりした結果が出なければ、当然次の段階を踏まえなければいけない」と表明。展開次第では、より権限の強い百条委に移行する構えをにじませた。

 
 

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