水素を燃料に走る燃料電池車(FCV)の普及に向け、川崎市は10日、年内にも移動式の「水素ステーション」を臨海部に設置することを明らかにした。同日の市議会定例会で、公明党の吉岡俊祐氏(中原区)の代表質問に小林哲喜環境局長が答えた。
川崎市は低炭素で環境負荷の少ない水素社会の実現に取り組んでいるが、現時点で市内に水素ステーションは設置されていない。小林局長はFCVの普及には供給拠点となる水素ステーションの整備促進が重要とし、「市内の整備に向け水素供給事業者と協議を行っている」と説明した。
水素ステーションは固定式と移動式があるが、固定式は設置基準に合致する場所の確保などが難しいとされる。小林局長は「川崎市では当面、移動式の水素ステーション導入に向け検討を進めている。年内に臨海部へ導入できるよう調整している」と答弁した。