横須賀市が今秋、世界文化遺産に昨年登録された「富岡製糸場」が所在する群馬県富岡市と友好都市提携を締結する見通しになった。両市とも9月の市議会で、締結に必要な議案を可決する方向。11月15日に開催される横須賀製鉄所(造船所)着工150周年イベントで、締結式が行われる見込み。
20日の横須賀市議会議会運営委員会で、市側が友好都市提携の議案を28日に提出することを報告した。市議会では両市の友好関係促進に取り組んできた経緯があり、議案は9月中に可決される見通し。
150年前の1865年に着工された横須賀製鉄所は横須賀だけでなく、多くの地域で事業に携わった。製鉄所と製糸場はともに、フランス人技術者バスチャンが設計に携わり、製糸場の敷地からは「ヨコスカ造舩所」という刻印入りのれんがが出土。製糸場建設で使うれんがを製造するための見本だったのではないかと推測されている。
横須賀市の現在の友好都市は福島県会津若松市のみで、富岡市と締結されれば2例目となる。