黒岩祐治知事は27日、6月1日付の県職員人事を発表した。2020年東京五輪・パラリンピックを見据えて外国人観光客誘致促進を強化するため、産業労働局を再編し「観光部」を設置。健康寿命の延伸と医療・健康産業の創出を目指すヘルスケア・ニューフロンティア推進局の体制強化も図る。
今年は、例年春に実施している4月1日付異動を一部にとどめ、4月の知事選後に行うこととしていた。黒岩知事の再選後初となる本格人事の異動者数は2411人。4月1日分の1106人と合わせると、昨年春(3502人)と同規模になる。
黒岩知事は、会見で「選挙で掲げた2期目の公約をスピード感を持って進めるため、適材適所と必要な推進体制の強化を図った」と説明。知事の肝いり政策を統括するヘルスケア・ニューフロンティア推進局は15人を増員する。
理事級では、退職する中島栄一総務局長の後任に中島正信保健福祉局長を起用。退職の冨田輝司議会局長の後任には茂木吉晴保健福祉大学副学長を充てる。
局長級では、保健福祉局長に中村正樹県西地域県政総合センター所長、産業労働局長に藤巻均エネルギー担当局長、会計管理者兼会計局長に水田豊人横須賀三浦地域県政総合センター所長らを起用する。
このほか、ICT(情報通信技術)活用による業務効率化を目指し「スマート県庁推進課」を新設、局長級の情報統括責任者(CIO)を任期付常勤職員として民間から採用。また行政改革や広報戦略の知事のアドバイザーとして、非常勤顧問の2人を「知事補佐」として据える。
管理職(手当受給者)に女性職員を新たに11人起用し、初めて人事課長に女性を充てた。知事部局で課長級以上に占める女性の割合は13・8%から14・7%に高まる。