
小田原市は、総合計画の次期基本計画の策定に向けて、若手・中堅職員が中心となって、今後重点的に取り組むべきテーマの「たたき台」を練り上げる有志チームを発足させた。庁内公募で集まった30人のメンバーが合宿を含む会合を重ねて検討の成果を加藤憲一市長に提言する。
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市では現在、第5次総合計画「おだわらTRYプラン」(2011~22年度)の前期基本計画が進行中で、チームは17年度からスタートする後期基本計画の策定に向けて検討する。
検討作業は、自治体の組織能力向上を目的とした早大マニフェスト研究所人材マネジメント部会に参加している職員が中心となって活動。企画政策課と連携し、人口減少や高齢化社会を迎え、コミュニティーの活性化やIT(情報技術)の活用など、若い世代の視点を生かして近未来の小田原のビジョンを描く。
有志チームは庁内公募で集まった秘書室や文化財課、観光課、農政課、消防総務課など計25課の20~40代職員30人(男性23人、女性7人)で編成。名称は「自分たち(We)で小田原の望ましい姿への道筋を描き、行動(Move、Act、Play)で実現する」との意味で「We-MAP(ウィマップ)」と名付けた。
12月に開いた発足会合では、加藤市長から市政に対する思いなどを聞いた後、メンバー同士で意見交換した。来年1月には1泊2日の合宿を実施。2日間で計約11時間にわたり議論する。来年3月までに5回程度の会合を重ねる予定。
総務課の清水久美さん(37)は「総合計画策定に携わるのは初めて。市民にとって良いビジョンを考えていきたい」、障がい福祉課の上田泰弘さん(38)は「いい議論をしていきたい。どんな意見が出てくるのか、今から楽しみ」と意欲を示している。
【神奈川新聞】