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施設維持に2300億円 海老名市公共施設白書

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2015年1月6日(火) 03:00

海老名市は、市有施設の更新問題を考える上で基礎資料になる公共施設白書を作成した。全118施設ごとの管理コストや老朽化の度合いを示し、将来不足する費用を初めて試算、公表した。専門家らによる公共施設再編計画策定委員会を4月に設置、“施設仕分け”に向けた作業を本格化させる。

白書によると、市人口は2023年、現在の約8千人増の約13万7千人になった後、減少に転じる。市税収入も同様に推移するとみられ、施設維持に必要となる今後65年間の費用などを試算した。

それによると、市民利用施設は118施設で、延べ床面積の合計は約24万平方メートル。高度経済成長に伴い人口が増加した昭和40~50年代に学校が集中的に建設され、全体の約半分を占めている。大規模改修が必要な築30年以上の面積は現段階で、ほぼ半分の約11万7千平方メートルに達している。

現行の年間コストは約47億円。内訳は、管理委託費や賃借料などの維持管理費が約8億円、人件費や光熱水費などの事業運営費が約39億円。

■利用に地域差 このうち、住民に身近なコミュニティセンター(コミセン)は10地域に設置。面積は1100~1400平方メートル、会議室や実習室、レクリエーション室など、共通した施設構成になっている。コミセンの利用は高齢者や主婦のサークルなどが多い。少子高齢化を背景に近年は住民の年齢構成により利用状況に地域差が目立つ。

例えば上今泉コミセンの年間約6万3千人に対し、大谷コミセンは約2万7千人。コスト面では1人当たり上今泉コミセン約320円、大谷コミセン約670円となり、倍の開きがある。利用実態に見合った再編・再配置の検討が必要とされている。

将来費用は既存施設を現状のまま維持する前提で、総務省が公表している面積当たりの単価を使って試算した。施設の耐用年数や負担の平準化を考慮、期間を65年間として積算した結果、市民利用施設が約1294億円、道路や橋、公園などのインフラ施設は約1031億円に上った。

年平均にすると市民利用施設が約19億円、インフラ施設は約15億円。支出実績を踏まえて設定した上限投資額からは、それぞれ約8億円、約9億円が計算上不足することが判明した。

白書には、解決策などを例示した公共施設総合管理計画も併記された。市民利用施設の場合、統廃合や複合化を進めて総面積を現状より約45%削減する必要性も示された。

■膨大な負担額 15年度にスタートする公共施設再編計画策定委は、この総合管理計画などをたたき台に具体策を約1年間かけて議論する。答申を受けて市は16年度内に再編計画を策定する予定。

内野優市長は「膨大な負担額に驚いている。当時は足りなかった施設の建設に追われ、更新を考えるという発想がなかった。財政的に多少余裕があるうちに備えたい」と話している。

市は白書の公表に先立って市有施設の有料化方針を表明、更新費を積み立てる基金も創設した。議論の材料が出そろった更新問題、サービス低下で反発も予想される地域住民との合意形成に向けた取り組みがスタートする。

【神奈川新聞】

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