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14神奈川衆院選:風なき圧勝〈5〉護憲勢力、明暗分かれる

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2014年12月19日(金) 12:10

10年ぶりの国政復帰で歓喜に沸く共産党県委員会=14日夜、横浜市神奈川区
10年ぶりの国政復帰で歓喜に沸く共産党県委員会=14日夜、横浜市神奈川区

想定外の「ゼロ当確」だった。

14日午後8時すぎ、横浜市神奈川区の共産党県委員会にどよめきと歓声が上がった。投票締め切り直後、比例区南関東ブロックの畑野君枝氏を含め、前回議席を上回る当確報道が流れたからだ。「10年ぶりの国会です」。駆け付けた畑野氏が目を潤ませ支援者に頭を下げると、特設会場は歓喜の渦に包まれた。

政権批判の受け皿となった共産は、比例南関東で18年ぶりに3議席を獲得。全国では公示前の倍以上に当たる21議席を固め、議案提案権も得る躍進を遂げた。

県内の得票は、戦後最低の投票率だったにもかかわらず、小選挙区で前回比約18万票増の50万9271票、比例は約22万票増の47万6309票。比例票は1998年の参院選以来16年ぶりに公明を上回った。

躍進を支えたのは、全18小選挙区に擁立した組織力と、無党派層や若者を意識した訴えだった。増税批判をはじめ、政党助成金を受けていない点を強調するなど他党批判も展開。「共産党こそ、暴走する安倍政権のブレーキ役という強い期待を感じた」。田母神悟県委員長は、こう総括した。

「存在感を示すことができず惨敗だった」。共産とは対照的に、党勢衰退に歯止めがかからない現状を浮き彫りにした社民党。比例単独候補として孤軍奮闘した木村栄子氏は唇をかむ。

県内の組織力低下は顕著だった。初めて小選挙区への公認候補擁立を断念。県連代表の福島瑞穂副党首の県内入りは、わずか3日。政権批判の受け皿とは、ほど遠い状況だった。

全国では2議席を維持し政党要件(国会議員5人)をぎりぎり保ったものの、県内の比例票は過去最低の7万8392票。「地方議員から立て直さなくては。しっかり総括したい」。県連合幹部は力を込めるが、前途は険しい。

特定秘密保護法、集団的自衛権、原発再稼働…。国政の主要課題で安倍政権と厳しく対決してきた護憲勢力の共産、社民の両党。ともに「安倍政権の暴走ストップ」を掲げて臨んだ選挙戦だったが、結果は明暗がくっきり分かれた。

自公が3分の2を維持して幕を閉じた衆院選。共産は躍進したとはいえ、野党内の勢力変動にすぎなかったことも事実だ。「棄権した人が非常に多く、そこまで声を届けられなかった」。田母神氏は力の限界を語り、来春の統一地方選、2016年参院選に向け「市民運動などとの連携を強めたい」と課題を挙げた。

「信任を得た」とする安倍政権に、護憲勢力や反原発運動の落胆は大きい。九条かながわの会事務局長の岡田尚弁護士は、野党協力が奏功した沖縄を例にこう指摘する。

「有権者全体からみれば自民の得票率は多くない。市民運動を中心にさまざまな勢力が結集し、共同戦線をつくる取り組みが必要。沖縄でできて本土でできないことはない。今回はスタート地点だ」

=おわり

【神奈川新聞】

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