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私が投票する理由〈4〉男性目線の活躍法案上智大教授・三浦まりさん

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2014年12月11日(木) 22:53

三浦まりさん
三浦まりさん

衆院解散で廃案になったが、安倍晋三政権が掲げた女性活躍推進法案は、はっきり言って男性目線の政策でしかなかった。

男性が家庭や地域で活躍するようにならなければ、女性は職場で活躍などできない。その視点が抜け落ちている限り、女性は現状の家庭、地域社会に加えて職場での役割が増えるだけで、これでは輝くどころか疲弊するだけだ。

もっとも男性も職場で疲弊しており、長時間労働が実質的に減る政策を打たないといけない。欧州連合(EU)のように、終業から始業まで強制的に休息を取るといった労働総時間の規制が必要だろう。女性が働く社会を考えることは男性の働き方を見直すことにもつながっている。

企業が派遣社員を受け入れる期間の上限を事実上撤廃しようとした労働者派遣法改正案からも分かるように、安倍政権は非正規の働き方を広め、格差を拡大させる方向性を持つ。結局、女性が輝く社会を本気で実現しようなどとは思っていないということ。働く女性の2人に1人以上は非正規社員だ。母子世帯の半数が収入125万円未満の貧困層。先進国では最悪レベルだ。

問題の根っこには、議場に女性がいないので有権者に女性がいることが見えていないということがある。女性議員の割合は衆議院は8%で、これも世界最低水準。都議会でのセクハラ発言も性差別であるという認識さえ持てなかった。

私たちの社会は多様だ。性別だけを見ても男性、女性、第三の性とあり、価値観だっていろいろある。社会を構成する多様な人たちの意見を反映させるのが民主主義という仕組みだ。セクハラ発言をした議員に処分を求める署名は9万人分集まったというが、これが選挙の票数になったら政治は変わる。つまり、政治を変えていくのは有権者私たち自身しかいない。

みうら・まり 上智大法学部教授。専攻は現代日本政治、ジェンダーと政治。共編著「ジェンダー・クオータ 世界の女性議員はなぜ増えたのか」(明石書店)。

【神奈川新聞】

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