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14神奈川衆院選:注目区を行く〈6区=横浜市保土ケ谷・旭区〉

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2014年12月11日(木) 03:00

(写真はイメージです)
(写真はイメージです)

◇自公協力「慣れたもの」

出馬を告げられたのは、衆院解散の当日だった。11月21日の昼すぎ、民主・三村の電話に着信があった。「6区で立候補を」「午後3時に記者発表する」。電話の主は、党選対委員長の馬淵澄夫。公明・上田と維新・青柳による事実上の一騎打ちとされてきた戦いの構図が、崩れ去った。

自公勢力に対抗しようと水面下で模索されてきた民主と維新の候補者調整は、解散前日の土壇場で決裂。2区から国替えした三村が参戦し、2年前と同じ民主、第三極、公明、共産が激突する形となった。

県内唯一の「自公統一候補」として7期目を目指す上田の陣営は、野党の候補者調整が不調に終わったことに「当選ラインが下がる」「(組織が固い)うちにはプラスだ」と胸をなでおろす。ただ、公明の組織票だけでは当選圏内に届かず、「自民票での上積みが必須」とも。自民側は「自公の選挙協力は5回目で慣れたもの。準備万端整えている」と自信をのぞかせ、党の選挙カーを走らせる。

11月末には首相の安倍晋三がマイクを握り、「上田さんが安倍政権には必要」と自公連携をアピール。公示後も幹事長の谷垣禎一らを次々と投入し、「前回以上に力を入れた支援」(同党市議)を展開している。

一方、青柳の陣営は、前回の衆院選で民主とみんなが獲得した票を合わせると上田の票を大きく上回っていただけに、心境は複雑だ。「逃げ切ったと思ったが…。三村と無党派層の取り合いになる」

演説で「しがらみのない青柳でしか改革はできない」としている通り、確固たる支援団体や組織があるわけではない。「前回と同様、空中戦にならざるを得ない」(支援する市議)。

それでも、国会活動の傍ら精力的に地元行事に顔を出すなどして支持拡大に努めてきた自負もあり、「突然出てきた候補に負けるようなら、この2年間何をやってきたのかということだ」と奮起。「身を切る改革」などを訴え、無党派層への浸透を図っている。

約3週間の超短期決戦を強いられた三村は、「運動を展開しやすい素地の備わった選挙区」。活動主体を自転車から街宣車に替えるなど、短期間で広範囲をカバーできる効率的な戦法を展開。保土ケ谷区で育ったメリットを生かし、知名度不足の克服に努める。

過去5回にわたり「民主対公明」の戦いが繰り返されてきた6区は、民主の支持基盤が強い地域でもある。支援する連合神奈川の幹部は「39歳という若さも大きな武器。短期間でも十分勝負になる」と見込んでおり、党本部も代表の海江田万里をはじめ、代表代行、幹事長といった幹部を続々と投入している。「格差のない経済政策」や「将来にツケを残さない政治」を訴え、若年層や無党派層の取り込みに全力を挙げる。

共産・北谷は憲法9条維持や消費税増税反対を訴え、基礎票の上積みを目指している。

=敬称略

◇6区(横浜市保土ケ谷・旭区)=敬称略、届け出順

青柳陽一郎45☆維 前(1)

三村 和也39☆民 元(1)

上田 勇56 公 前(6)

北谷 真利53 共 新

【名簿の見方】氏名、投票日現在の満年齢、☆は比例代表との重複立候補者、所属党派、前職・元職・新人の別。丸数字は当選回数▽党派の略称は、民=民主党、維=維新の党、公=公明党、共=共産党。

【神奈川新聞】

 
 

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