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【社説】<衆院選の争点>地方創生 権限と財源の移譲語れ

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2014年11月28日(金) 09:32

地方の人口減少や地域経済の疲弊が深刻化している。安倍晋三政権は「地方創生」を重点政策に掲げ、取り組みを始めている。

人口減少の克服や地域経済の活性化を基本理念に掲げた「まち・ひと・しごと創生法」と改正地域再生法が、21日の参院本会議で賛成多数により可決、成立した。

2015年度から5年間の人口減少対策の取り組み方針「総合戦略」の策定を明記しており、政府は年内にも策定する見通しだ。

だが、これらの法律は基本理念や手続きを定めたものにすぎない。地方の再生には今後、実効性ある具体策が欠かせない。総選挙でも各党の地方政策が問われる。

求められているのは、公共工事の増額など旧来型の景気刺激策ではない。地方創生という目的から歳出圧力が強まる恐れもあるが、ばらまき予算が許される国家財政ではないことは周知の事実だ。旧態依然の手法を続けても、“カンフル剤”が切れれば途端に持続できなくなる地域しかつくれないだろう。

地方では、若者が仕事を求めて都会に流出する人口減が続く。雇用の場の創出には地元企業の活性化支援のほか、企業の地方展開促進、若者の起業支援、就農の促進など複合的な政策が求められよう。さらに人口減少や高齢化などに対し、地方自治体が住みやすい地域づくりを大胆に進められることが大事だ。

その意味で、地方創生への本気度を占う試金石は、国から地方への権限と財源の移譲である。

縦割り行政の弊害を放置したままでは、地方が創意工夫を発揮し切れない。活性化策もおのずと限界があるだろう。地方の実情に合わせた土地利用や起業環境などを整えやすくしていくには、数々の画一的な規制を緩和しなければならない。

さらに地方自治体による柔軟性のある予算編成を促すには、使い道を細かく限定した補助金ではなく、使途を自由裁量で決められる財源が必要だ。安定的財源を確保できるよう大胆な税源移譲も欠かせない。

与野党とも交付金制度の創設を打ち出しているが、骨太の地方分権議論も併せて求めたい。

いま地方の疲弊に歯止めをかけなければ日本の国力は確実に衰える。日本の国のかたちを長期的な視点でどう描き、実行に移すか。各党の大胆な政策提言を期待したい。

【神奈川新聞】

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